準備中【解説.PDF.TAB】Just The Two Of Us【Example Of Bass Solo#12】

ども。ベーシストのハリマです。
今回はセッションでも定番のJust The Two Of Usのベースソロを弾いたのでその解説、また他にもどういったアプローチができるか考えていきたいと思います。
コード進行
まずコード進行を見ていきましょう。

2小節目のFmの後にEm7を挟んだり若干バリエーションに差はありますが、大まかにこの8小節のループでソロを取ります。
コードをアナライズしてみます。

・C7はFm7に向かうセカンダリードミナント
・A♭7はD♭M7に向かう背カンダリードミナント、E♭m7はそのリレイテッドⅡm7、要はⅣに向かうⅡ-Ⅴ-Ⅰですね。
次に使えるスケールを考えていきましょう。
ホリゾンタルに捉える
まずはホリゾンタル(全体を見てひとつのスケールで捉える)な視点で考えてみましょう。
メジャースケール/マイナースケール
キーがA♭/Fmなのでそれぞれ
・A♭ Ionian(メジャースケール)
・F Aeolian(ナチュラルマイナースケール)
が使えます。

ぺンタトニックスケール
上のスケールから2音減らしたペンタトニックスケールも使えます。
・A♭ Major Pentatonic Scale
・F Minor Pentatonic Sca

特にF Minor Pentatonic Scaleが使いやすくおすすめ。
ヘキサトニックスケール
またF Minor Pentatonic Scaleに1音プラスしたHexatonic Scaleも使いやすくおすすめ。
模範演奏でも乱用してます。
細かい解説は以前書いたこちらの記事を参考にしてください。
・F Minor Pentatonic+♭5(F Blues Scale)
・F Minor Pentatonic+9
・F Minor Pentatonic+♭13

バーティカルに捉える
次にバーティカル(コード単位でスケールを考える)に捉えて考えてみましょう。
ダイアトニックコード上
まずダイアトニックコード上でのスケールを考えてみます。D♭Maj7(ⅣMaj7)とFm7(Ⅵm7)ですね。

・D♭Maj7(ⅣMaj7)ではD♭ Lydian Scale
・Fm7(Ⅵm7)ではF Aeolian Scale
がそれぞれ使えます。

ノンダイアトニックコード上
次にノンダイアトニックコード上でのスケールを考えてみます。C7 / E♭m7 / A♭7がそれにあたります。

でその前に。
E♭m7 / A♭7の箇所はコードの切り替わりが早く、アドリブで追うには厳しいものがあります。
なのでアドリブソロを弾く上でこんな感じにリハーモナイズしてしまいましょう。

Ⅱ-Ⅴ-Ⅰは分割、結合をしてもOKで、例えば
Ⅴ7 / ⅠMaj7を
Ⅱm7 Ⅴ7 / ⅠMaj7に
分割してもいいし、その逆でⅤ7だけにまとめてしまってもいいのです。
こうすればアドリブも取りやすくなる訳ですね〜!
バッキング中にもこのリハモは使えますが、結構雰囲気が変わるのでそこはお好みで選択してくださいっちゅうかんじで。
使えるスケール
実際に使えるスケールを考えていきます。
ですがこのⅤ7上って使えるスケールがかなり多いです。
なので今回は模範演奏でも使っている、僕の手ぐせ的なものを今回は紹介します。
■C7
・C Altered Scale
・C Hmp5↓(C Phrygian Domonant)

■A♭7
・A♭ Altered Scale
・A♭ Lydian♭7 Scale

これらのスケールを使うことが多いです。(僕は)
模範演奏では基本的にどちらもオルタードスケールをよく使っています。
アイデアをまとめると...
ここまでで使えるスケールがわかりましたね。
え?覚える事多くてアドリブはなんか難しそう?
いやいや待ってください!
あくまでアイデアを紹介しただけで全部使う必要なんてまったくありません。
まず最初はホリゾンタルに捉えて、マイナーペンタトニックだけで弾いてみるとこから始めるのがおすすめ!
慣れてきたらマイナーペンタにプラス1音も取り入れやすいです。
それに慣れてきたらⅤ7上のみ時々Altered Scaleを織り交ぜるのが個人的におすすめ、というか僕のスタイルになります。笑
模範演奏の解説
ここから模範演奏の解説をしていきます!
1~8小節 ホリゾンタルなアプローチ
まず1〜8小節目まではホリゾンタルなアプローチに徹しています。
キーがA♭(Fマイナー)なので、F Minor Pentatonic+♭5を中心にアーティキュレーションを意識したフレーズでアプローチしてます。
最初の4小節を見てみましょう。
Fマイナーペンタを中心に♭5をニュアンスで加えてます。

8~9小節目ではA♭ Bluenote Scaleを使った定番リックも出てきます。よく聞くやつですね!
キーがA♭なのでこれもホリゾンタルに捉えてA♭Bluenote Scaleを使ったアプローチ。


このスケール、音が多すぎてややこしいかもしれませんが、メジャースケールにマイナーペンタ+♭5を合体させたスケールと考えると少しとっつきやすいです。

9~16小節 バーティカルなアプローチ
9小節目からは打って変わってバーティカルなアプローチ中心になってます。
かなり雰囲気が変わりますよね!
バーティカルなアプローチはそれぞれ変わっていくコードに対してスケールやコードを考えるので、そもそものハードルが高く難しくて脳のメモリをめちゃくちゃ持っていかれます。笑
ちょっと難しいですが、13~16小節を見ていきましょう。

事細かくコードやスケールを追ってるのがわかりますね。
簡潔にまとめると大まかにこんな感じです。

・Fm7上でA♭M7を使ってるのは、Fm7(Ⅵm7)の代理コードのA♭M7(ⅠM7)を想定して使用してます。
この辺りは以前書いたMal7 Licksの記事でも紹介してます。
15小節目のC7上でC# Melodic Minor Scaleが出てきますが、C Altered Scaleと音はまったく同じになります。
フレーズによってMelodic Minor Scaleの方が指板上で意識しやすい場合などはあえてこちらを選択したりもします。
こちらも以前書いたAltered Scale解説の記事でも紹介してます。

17~24小節 再びホリゾンタルなアプローチ
17~20小節を見ていきましょう。
A♭ Bluenote Scaleを中心にホリゾンタルなアプローチに戻ります。

A♭ Bluenote Scaleで同じフレーズを繰り返すパターン。
これもよくあるフレーズですが、非常に美味しい。
セッションなんかではもっともっと繰り返しても良いと思います。こういうフレーズを繰り返すと大体ドラムが煽ってきてくれますね。
以上大まかな解説でした。
最後に
ここまで見てくださってありがとうございます。
セッションでも超定番なJust The Two Of Usですが、ベースソロが周ってくると身構えちゃいますよね。
今回はホリゾンタル、バーティカルそれぞれの視点から解説してみましたが、「これからアドリブに挑戦したい!」といった方はホリゾンタルにまずはマイナーペンタから、「一歩踏み込んだアプローチをしてみたい!」といった方はバーティカルなアプローチを意識してみると良いかと思います!
ぜひ練習してみてくださいな!
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Example Of Bass Solo #12 (Just The Two Of Us)
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